大口真神
万葉時代より狼は、山神の眷属神として信仰されて来ました。
口が大きく裂けている事から「大口の真神」と尊称され、
田畑を荒らす害獣を捕食する神使であったのです。
「送り狼」には、狼が道行く人に付き添って群狼から護るという話と、
旅人が疲労して倒れた隙をつき狼が襲い掛かるという話の二種があり、
狼を義理堅い霊獣として尊び、畏怖すると云う二面性があらわれています。
<参考文献:「日本動物民俗誌」 中村禎里/著 海鳴社
「民間信仰辞典」 桜井徳太郎/編 東京堂出版
「動物信仰事典」 芦田正次郎/著 北辰堂>
※40000番ヒット記念に、飛柳紅葉様から
お題を頂きました、記念絵です。